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然別峡
かんの温泉について
About Kanno Hot Springs Retreat
古きよき名湯の味わいを残した、深山の一軒宿の温泉です。
大自然の中、大雪の深山で湯につかり、ごゆっくりお過ごしください。
施設のご案内
敷地内には歴史ある見どころがたくさんございます。
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波切不動尊祠と源泉山の地中深くから湧きあがる真っ赤な源泉。隣に波切不動尊を祀る祠があります。(平成26年新造営)
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こもれび荘ロビーこもれび荘1階の、小さなスペースです。カウンターに読書コーナー、双眼鏡に望遠鏡もあります。もしかしたら珍しい野鳥も発見できるかも?
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ナラのこぶ"こぶ"は樹木の自然治癒の跡。これは岩崖のスキマに育った巨木の根です。
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かんの温泉鳥瞰図遠く日本海、オホーツク海、十勝平野も見渡せます。売店で販売中です。
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オリジナルスタンプ湯処の一角に、かんの温泉オリジナルスタンプがございます。旅の記念にぜひ、ペタッとして行ってください。同じテーブルには、雑記帳もございます。よろしければ応援メッセージお願いします。
かんの温泉
そして ユーヤンベツ の歴史
初代本郷、然別峡に温泉を見つける
然別峡シイシカリベツ川の上流支流をユーヤンベツといいます。そこに温泉を発見したのは宮城県出身で屈足に入植した初代本郷兵吉でした。
明治40年頃に発見、明治44年、兵吉は温泉使用権の許可を受け、この人跡未踏の奥地に二間半と四間の住宅を建て、温泉宿の経営を始めます。位置は現在のかんの温泉よりやや下流でした。
本郷温泉は透明な食塩鉱泉で、皮膚病・胃腸病・婦人科疾患・肋膜等に特効があることで、冬季も馬橇などを使い、米味噌を持参して湯治客が多く訪れたといいます。
歴史は移ろい、やがて兵吉の死そして、二代目の出征に伴い同郷の菅野祐喜に権利を継承します。

旧・菅野温泉
昭和19年、祐喜は本郷温泉よりも僅かに上手の山間に保養施設を建築(ほぼ現在地)、営業許可を受けると昭和21年には調理室・湯殿・居間などを増築、23年の秋には総坪数150坪の二階建てを建築。「幾稲館」と名付けて温泉経営を始めました。この温泉旅館は浴室が幾つにもなっており、何れも泉源が個々に自然湧出しているのが特徴で、それは現在まで継承されています。
昭和39年、祐喜の急死により親族で会社を設立。鉄筋コンクリート4階建ての近代的ホテルの着工を始め、翌年新館が完成。菅野温泉として温泉ホテルの経営を始めました。
そして、然別峡かんの温泉へ
昭和46年に然別峡一帯が「国民保養温泉地」となり、露天風呂、森林浴コースなどが整備され、ますます多くの温泉ファンが訪れてくれるようになりました。
折からの秘湯ブームによりかんの温泉も大いに盛況となりましたが、このことが原因で平成20年に休業。お湯がこんこんと湧いている中、朽ちるにまかせ荒れ果てて行きました。
平成26年8月、元の建物を撤去し、一部を残して新しくして、「然別峡かんの温泉」として復活へとこぎつけました。

過ぎ越しを振り返る
かんの温泉の始まりは1910年頃。その時代には、日露戦争、第一次世界大戦、スペイン風邪の大流行など、その後、火山の噴火、幾多の台風、水害、地震、冷害、バッタの来襲、第二次世界大戦、敗戦、バブル崩壊など幾多の困難がありました。
100余年続く、然別峡かんの温泉の湯守人として、現在私たちが、ひとときのかんの温泉のタスキを受け継ぎ営んでおります。今回のコロナ禍は先人たちが乗り越えた過去の幾多の困難を振り返ると、「屁のかっぱ」程度のことと思っております。月日は百代の過客にして、湧き出る湯もまた旅人なり。